2014年5月17日土曜日

住宅ローン 夫婦共有か単独か 

 先日、中古マンションのオープンハウスを見てきました。賃貸と違って、分譲はさすがにスペックが違いますね。収納もたっぷりで、心が揺れました。我が家は賃貸マンション住まいですが、そろそろ分譲マンション購入も視野に入れています。

 さて、今回は、住宅ローンについて書いてみたいと思います。

 住宅購入では、夫婦でお金を借りた方がお得なのでしょうか。

 返済を1人でするより2人でする方が、収入変動のリスクが下がるように思います。とはいえ、実際のところ、夫婦仲に問題がなければ、法的にお互いローンを組む必要はないでしょう。なぜなら、共同で返済するつもりがあるのであれば、夫婦なら当然協力して返済するでしょう。あえて債務者を2人にする必要はありません。

 そもそも、「債務者になるか否か」は、「法的な」返済義務の有無にかかるものにすぎません。債務者になれば法的に返済義務が発生し、債務者でなければ返済負担からは法的に免れられます。

 双方が法的な返済義務を負担することのリスクは、夫婦関係解消=離婚のときに顕在化します。例えば、夫婦ともに債務者で、離婚して住宅が元妻のものになったとします。この場合、ローンはすべて元夫が負担することにしたとしても、金融機関は債務者の名義変更を許さないのが通常ですので、元妻は債務者であり続けることとなります。

 2人の収入があってようやく返済が可能な場合は、さらに深刻な問題となりえます。元夫または元妻のどちらかは住まなくなるのに、返済負担が続くからです。その負担が重くて、場合によっては自己破産を検討せざるを得ないこともあるでしょう。

 したがって、1人だけでも住宅ローンを借りられるのに、夫婦ともに住宅ローンという重荷を背負う選択をするのは、リスク管理の観点からいえば避けた方がよいと考えられます。